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安井 大輔

Daisuke Yasui
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1-0717(本館7階)
03-5421-5565
yasui@soc.meijigakuin.ac.jp

近年の研究テーマ

<食>という観点から、現代世界の差異をめぐる問題を分析・考察しています。とくに国際的なヒトの移動現象から生じる「異なる」文化の接触やコンフリクトについて考察しています。共同体と食は密接に関連しています。たとえば同じ釜の飯というように、共食はコミュニティやアイデンティティの核となります(共同性)。ただし食文化の違いは、異なる文化をもつもの(他者)を排除する指標にもなります(排斥性)。また変化に対して、一方で抵抗し「正しい伝統」を標榜しながらも、他方で異なるものと融合混淆する傾向(混淆性)もあわせもっています。こうした流動的でありながらも恒常性を保つ食の両義的な世界を介して、(規範的な理論と実証的な分析がともに重要な)エスニシティ・ナショナリズムの問題を考察しています。

これまでは異なる国・地域にルーツを持ったエスニック・マイノリティとしての移民が混在する多文化接触領域(カルチュラル・コンタクト・ゾーン)における調査に基づいて、エスニックな文化の変容、創造、維持を分析してきました。ミクロな相互行為の分析が中心でしたが、食の問題を考えるにはグローバル/ナショナルな食の制度化もとらえる必要があり、近年は文化遺産としての「和食」をめぐる研究も行っています。

また個人研究と並行して、社会階層論の研究プロジェクトに参加するとともに、文化人類学や農業社会学の研究者と食をテーマにした共同研究を続けています。

担当授業

学部担当授業

  • 社会学基礎演習
  • エスニシティ論A
  • エスニシティ論B
  • フィールドワーク演習
  • 専門書購読
  • 演習1
  • 演習2(卒業論文)

主な業績

著書

  • 『沖縄らしさの社会学――多文化接触領域のエスニシティ』(晃洋書房 2017年)

編著論文

論文

社会的活動

メッセージ

大学生であるときはよくもわるくも特別な時期です。<自由>であるかどうかは難しいところだと思いますが、高校までに比べて生活全般をコーディネートする裁量権は確実に増えるでしょう。授業、読書、議論、音楽、映画、運動、旅行、その他......大学生である時期は、何でも試してみることができる初めての時間かもしれません。みなさんも多くの人と社会に出会い、自身の興味あることをとことん追求してみて下さい。大学という場所は興味関心を追求するさまざまな活動に利用できる公共空間ですが、第一に学問をする場所として作られています。そしていま学問をする意味は、人びとの小さな日常の状況とそれを覆う巨大な流れをともに見つめ、思考し時には流れにさおさす力を身につけることにあると思います。みなさんには学問という、答えのない問題を自分たち自身で見つけて新しい答えを生み出していく営みの面白さを知ってほしいと願っています。

よく学び、よく遊んでください。全力でやればきっと世界を広げてくれます。

ゼミ紹介

ゼミの紹介へ

エスニシティをめぐる諸問題を基点に、越境者やマイノリティとマジョリティのあいだの相克は何が原因なのか、そして「異なる」文化を持つ人びとが共に生きる社会がいかにして可能となるのかを考えます。エスニシティや多文化主義をめぐる問題系を予定していますが、関連の深いレイシズム(人種主義)やナショナリズムをめぐる議論についてもできるだけ扱っていきたいと思っています。

演習1(3年生)は、文献輪読で社会科学的な方法と論理的な書き方を身につけてもらった上で、自分の関心あるテーマに関する先行研究を各自で調べて発表し、テーマによっては予備調査を行ってもらいます。演習2(4年生)は、引き続きテーマの分析・考察を深化させ、本調査やゼミ報告を経て卒業論文の完成をめざします。

ものごとを根源的に把握しようとする思考と、実践的・具体的な現実の解決への志向性をもってがんばりたい人に参加してほしいです。