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日々の社会学科教員の活動

ちょうど1年前に出版した『コンテンツ産業とイノベーション-テレビ・アニメ・ゲーム産業の集積』が、先日「平成28年度 中小企業研究奨励賞 準賞」を受賞しました。

書誌情報
http://www.keisoshobo.co.jp/book/b213096.html

受賞情報
http://www.shokosoken.or.jp/commendation/selected.html#selected_01

副題にある日本の代表的なコンテンツ産業を事例にして、イノベーションを継続的に発展させる地域とはどのようなものか考えた本です。

ですので、かなり抽象的な記述をしている章もありますが、全体的には業界を代表するような大手企業ではなく、実際の制作現場の主力を担っている、いわゆる中小企業群への実態調査が内容の中核を占めています。

分析視角としては、コンテンツ産業における生産と流通は、どのような分業形態の下で行われているのかに注目しています。そして、特定の地域への企業の集中を意味する産業集積の形成要因とその意義を明らかにしています。

最新の業界事情が分かる、というような性格を持った本では全くありませんが、各産業の歴史にも目配りをしながら、それぞれの産業特性についてかなり深掘りをした比較研究をしていますので、類書はあまりないかと思います。

動きの速い産業であるため、常に最新事情を追う必要性もありますが、現在や未来の姿が過去の延長線上にあるのは、他の社会事象と同じです。また、そうそう変わらない特性が各産業構造の中に存在するのも事実です。日々うつろうような表層的情報に振り回されないで、大元からコンテンツ産業を理解するための一助となるように執筆したつもりですので、一度お手にとって内容を確かめて頂ければ嬉しい限りです。

(半澤 誠司)