大澤先生は,志向的身体の原的な経験の詳細な記述から出発しながら,壮大な社会理論を構想する社会学者です。
圧倒的な構想力により,メルロ=ポンティの現象学,ラカンの精神分析学,ルーマンの社会システム論などを自在に駆使し,社会の存立条件といった一般的な問題から現代社会の具体的な諸問題まで,独自の視点から見通しのよい議論を展開しています。
今回は,とくに現代社会における科学と技術についての社会学的分析をお願いしました。そもそも人間にとって科学・技術とはどのようなものであるのか,現代社会における,いわゆる「先端技術」とはそもそも何なのか,それをめぐる問題とはどのような問題なのか,などについて,独特の切り口から興味深いお話が聞けました。
『身体の比較社会学Ⅰ』(勁草書房) 『身体の比較社会学Ⅱ』(勁草書房) 『行為の代数学』(青土社) 『資本主義のパラドックス』(新曜社) 『電子メディア論』(新曜社) 『性愛と資本主義』(青土社) その他多数。