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2017~2019年度

特別推進プロジェクト「内なる国際化に向けた生活保障システムの再編」について

野沢慎司(特別推進プロジェクト代表)

■研究プロジェクト起ち上げの経緯
明治学院大学の社会学部は、2015年度から教養教育センターとの共同事業として始動した「『内なる国際化』に対応した人材の育成」プロジェクト(学内の通称「内なる国際化」プロジェクト)に取り組んできました。これは、2015年度から2017年度までの3年間にわたる成果が評価され、2018年度からは「学長プロジェクト」として全学的な展開を目指している教学プロジェクトです(このプロジェクトのこれまでの成果は、4冊の書籍として出版されています)。
 学生の教育を基軸に据えたこのプロジェクトの展開を契機として、社会学部付属研究所内に新たな特別推進プロジェクト内なる国際化に向けた社会保障システムの再編」が、社会学部教員の共同研究プロジェクトとして起ち上がりました。多様な研究テーマを追究してきた学部教員の独自の切り口を組み合わせて、研究を進めています。
■研究の目的
 本研究は、いくつかの具体的な地域や活動の調査・分析から、現代日本の多様な「外国につながる子どもたち」の成長と社会参加を支える、学校・家族およびそれ以外の場(地域社会、学童保育など放課後や休日を過ごすサードプレイス=第三の場)の現状を、支援ネットワークや国レベルの政策との関係、文化的背景まで視野に入れて、極力包括的に描き出すことを目的としています。異なった多文化状況の歴史を持つ国内複数地域の事例調査に加えて、より広く文化・政策的な比較の視点を加えるために東アジア諸国の調査・分析も目指します。

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調査メンバー

野沢慎司、藤川賢、浅川達人、坂口緑、石原英樹、元森絵里子、鬼頭美江、安井大輔、
高倉誠一、米澤旦、三輪清子、阿部貴美子、金成恒(東京大学)

調査テーマ

外国人受け入れにかかわる生活保障システムの国際比較
アジアにおいて外国人の受入れを政策的に行っている韓国、台湾、シンガポールの移民やその子どもの支援の事例について、研究機関や支援団体を訪問し、国際比較調査を行う。

オールドカマー問題からニューカマー支援への展開過程
川崎市・京都市・大阪市等の自治体および運動・支援関係者から、在日韓国・朝鮮人の差別や教育問題への取り組みからニューカマー支援へという展開の歴史と現状について聞き取りを行う。

ニューカマー集住地域における子ども・教育支援の現状と課題
国内有数の外国人集住地域である豊橋市等の外国人向け施策の実施状況を、教育支援の現場を中心に把握する。

ニューカマーに対する医療支援の現状と課題
外国人集住地域を抱えて、ニューカマーに対する医療支援に自治体として先進的に取り組む三重県と、地域レベルでNPOによる医療支援活動が行われている名古屋市を訪問し、取り組みの背景と課題を調査する。

児童福祉・少年司法における支援の現状と課題
児童養護施設などの社会的養護領域や、少年院などの少年司法の領域における、外国にルーツを持つ子どもたちと支援の現状について、聞き取りを行う。

外国人とダイバーシティ
「多文化共生」論における、外国人問題とLGBT問題等の重なりや協働について、支援団体を訪問しながら考える。

その他、学長プロジェクト「「内なる国際化」に対応した人材の育成プロジェクト」とも適宜連携しつつ、関連した研究会や講演会を開催しています。

成果報告