明治学院大学 社会学部付属研究所が実施した特別推進プロジェクト「現代社会における技術と人間」における共同研究の成果が、「テクノソサエティの現在」シリーズ(全3巻)として刊行されました。
【本シリーズ刊行のねらい】
「テクノソサエティ(technosociety)」とは、現代の社会状況を一言で表現する便利な造語である。私たちの生活は、日々開発される多種多様なテクノロジーに支えられ、様々な道具に取り囲まれている。これが私たちの現在の状況だ。その事実が、往々にして私たちを不安に陥れ、またときとして薔薇色の夢に満ちた革新的未来社会を予期させる。しかし、テクノソサエティに生きる私たちひとりひとりは、新たなテクノロジーの導入による影響を一方的に被る受動的な存在ではない。テクノロジーは、私たちによって選択され、拒絶され、創造的に使用され、造りかえられる。現実の生活とテクノロジーは、つねに互いに折り合いをつけながらともに変化していく。つまり、テクノロジーはきわめて社会的な性格をもっているのである。「テクノソサエティの現在」3巻シリーズは、以上のような観点に立ち、テクノロジーと私たちの生活との間にある社会的な連関を様々な角度から透視することをねらいとしている。