http://www.meijigakuin.ac.jp/news/archive/2016/2016-10-27.htmlから
【港区・明治学院大学協働連携】2016年度 明治学院大学 みなと区民大学が終了しました。
2016年10月27日
10月21日、2016年度 明治学院大学 みなと区民大学の全6回の講座が終了いたしました。
今年度は「災害に備える 多様性のある社会で互いを尊重するコミュニティをめざして」企画:社会学部付属研究所というテーマで6回の講座が行われました。
第6回最終日は、「災害弱者は作られる 多様性の尊重が減災のキーワード」と題して浅野幸子氏 GDRR 減災と男女共同参画研修推進センター 共同代表 と本講座のコーディネーターである、社会学科柘植あづみ教授が講師をつとめました。
最終日は鳥取県で震度6弱を観測する地震が発生しました。このような出来事とも重なり、日頃から災害に対する備えの大切さを改めて考えさせられる講座となりました。
2017年度も同時期に明治学院大学 みなと区民大学を開講する予定です。
調査・研究部門 特別推進プロジェクト2005-2007年「沖縄-伝統的価値のゆらぎと社会問題の現在」の研究成果『沖縄読谷村 「自治」への挑戦』が出版されました。
くわしくはこちらをご覧ください。(2009年8月26日)
調査・研究部門主催 講演会報告
「都市の構造変動とローカル・コミュニティの様相」
講師:玉野和志 教授 首都大学東京
(2009年7月8日【水】 於 明治学院大学白金キャンパス)
が開催されました。簡単な報告はこちらでご覧いただけます。
当日のチラシはこちらでご覧いただけます。(2009年7月27日)
当研究所が企画担当する2009年度港区民大学公開講座報告「現代社会における技術と人間-テクノソサエティの現在-」が6月に開催されました。
当日の簡単な報告はこちらからご覧いただけます。(2009年7月27日)
2008/12/9に調査・研究部門主催 講演会を開催しました。
大都市郊外の家族・コミュニティ変容と〈弱い専門システム〉
-コミュニティ・カフェは何故つくられたのか-
当日の簡単なご報告をご覧いただけます。こちらをご覧ください。
調査・研究部門 特別推進プロジェクト2005-2007年「沖縄:伝統的価値のゆらぎと社会問題の現在」の研究報告がアップされました。 (2008年7月30日)
調査・研究部門 特別推進プロジェクト2000-2002年「現代社会における技術と人間」の研究成果が、「テクノソサエティの現在」シリーズ(全三巻)として完結しました。(2008年7月30日)
調査・研究部門主催 講演会を開催しました。
『多様なソーシャル・キャピタルはいかにして手に入るのか』
-カナダにおける知見―
Varieties of social capital and Their Sources in Canada
当日の様子を簡単にご報告します。こちらをご覧下さい。(2008年7月30日)
調査・研究部門主催特別推進研究プロジェクト・シンポジウム『沖縄-伝統的価値のゆらぎと社会問題の現在』を2007年11月28日(水)に開催しました。
第一部:講演会 高良 勉氏(詩人)
題目 『沖縄伝統文化の変容と可能性』。
第二部:2007年度研究成果報告。(2007年11月15日)
調査・研究部門主催講演会・公開研究会『沖縄-伝統的価値のゆるぎと社会問題の現在』を2006年12月9日(土)に開催しました。
講演者 仲地 博 氏(琉球大学法科大学院教授)
講演題目 『沖縄自立構想の歴史的展開』
詳しくはこちら。
沖縄文学研究会(代表・松島浄)、沖縄国際大学南島文化研究所との共催
詳しくはこちら。
沖縄文学研究会(代表・松島浄)、沖縄国際大学南島文化研究所との共催
詳しくはこちら。
講師の北田暁大氏は、現在、東京大学社会情報研究所の助教授です。日本のメディア史を歴史社会学的に追うという仕事と、人間の行為のあり方を原理的に考察するという仕事を両輪にして、現代日本社会の諸現象についての鋭い分析も展開されています。2000 年に公刊された『広告の誕生』(岩波書店)では、W. ベンヤミンの洞察をN. ルーマンの理論装置を用いて洗練しながら、日本の広告史を独自のやり方で書き上げられました。最近、雑誌『世界』(2003年11月号)に発表された論考では、日本最大のインターネット掲示板「2ちゃんねる」への書き込みを、きわめて統制のとれた手法により、現代社会の社会空間(もしくはメディア空間)の独特な布置関係のなかに位置付け分析されています。それは、単に「2ちゃんねる」の書き込みの研究にとどまらない、すぐれた現代日本社会の研究になっていると思います。
今回の講演では、とくに現代日本社会に北田氏の社会学的立場からどう切り込めるかをデモンストレートしていただこうと思っています。限られた時間ですが、多くの方々にご参加いただき、有意義な議論ができますことを期待しております。
社会学部 付属研究所 調査・研究部門主催
講師のレイナ・ラップ氏は、現在、ニューヨーク大学人類学部の教授で、フェミニズム医療人類学の立場から、いわゆる「科学・技術の社会研究」の独自の展開をこころみています。遺伝子研究、遺伝病の医療、胎児の遺伝診断など、遺伝子にかかわる科学「現場」において、患者や親へのインタビュー、遺伝に関するカウンセリングへの参与観察、研究所での参与観察にもとづき、人びとの文化的アイデンティティ、技術、(胎児を含む)様々なオブジェクト、技術への態度などが、相互に琢磨され構成されていく様子を丁寧に分析しています。2000年にRoutledgeより公刊された著書Testing Women, Testing the Fetusは、とくに羊水検査や超音波検診に焦点をおきつつ、そのような研究の一つの総決算になっています。そこでは、LatourやCallonの actant network theory、Harawayのsituated knowledgeの議論など従来の様々な科学の社会研究を土台に、独自の議論が展開されており、それは、医療人類学にとってだけではなく、社会と医療と科学・技術の関係を考えようとする者にとってきわめて重要な洞察に満たされています。
今回の講演も、遺伝学研究所における参与観察、および遺伝病をもった子どもの家族へのインタビューにもとづくものです。当日は、とくに通訳をつける予定はありませんが、講演原稿のコピーを資料として配布する予定です。原稿にもとづいて、ゆっくりお話ししていただくようお願いしてあります。
私は厚生労働省「筋ジストロフィーの遺伝相談法及び病態に基づく治療法の開発に関する研究班」のメンバーとして筋ジストロフィーの患者さん及びご家族の方への遺伝カウンセリングおよび、遺伝子検査に伴うインフォームド・コンセントに関する問題に関わってきました。
なかでも、小児期発症のデュシェンヌ型筋ジストロフィーは、患者・家族にさまざまな心理的・社会的・倫理的葛藤を生じさせることが知られており、今回も、この疾患の問題を中心に報告します。
デュシェンヌ型筋ジストロフィーは、「ジストロフィン遺伝子」の変異が原因とされる遺伝子疾患です。「ジストロフィン(というタンパク)」は、筋肉を保持するために必要な機能を果たしており、このタンパク質の産生に関わる遺伝子に変異が起こると、ジストロフィンが十分に作られなくなり、結果として筋肉の構造が弱くなります。
患者は、幼児期に転びやすくなり、やがて筋肉の低下をを自覚し、多感な思春期・成長期に、徐々に進行し、歩行困難、呼吸困難となっていく自身の病態と向き合うことになります。
デュシェンヌ型筋ジストロフィーの遺伝形式は、伴性劣性遺伝です(一定の割合で突然変異【孤発例】も存在します)。遺伝によるケースの場合は、その遺伝子は保因者である母親から伝わっていることになり、母親が保因者であれば、患児の姉妹も、二分の一の確率で保因者の可能性をもつことになります。
これまで医療の現場では、(1)患者の「病気の型」を特定する診断目的と、(2)母親や姉妹の保因者検査を行なう目的で、「患者の」遺伝子検査が実施されてきました(現在、母親や姉妹の保因者検査は、費用・時間・技術・効率の観点から、ダイレクトに母親や姉妹の血液を検査をするのではなく、まず患者の血液で遺伝子型を確定した上で、母親と姉妹の遺伝子検査が実施されることがほとんどです)。
一方で、日常の筋ジストロフィー医療では、医療者は患者に対して病名・病状の説明を避けてきた実態があり、この慣習は、一定の判断能力を持つ年齢に達した患者が遺伝子検査を行なう場合にも継承されてきました。つまり、患者は、遺伝子検査の目的・意味を直接知らされることなく、検査を行なわれてきた実態があったということです。
その理由として考えられるのは、 (1)病気の情報を伝えることが、必ずしも「患者のためにならない」のではないかという医療者側の判断、 (2)進行性で治療法がなく遺伝の可能性があるという状況を積極的に伝える気持ち(動機づけ・術)をもちにくい医療者の現状、 (3)遺伝子検査が必ずしも患者の医療を目的とせず、患者の家族の保因者診断・出生前診断という目的に用いられており、しかも、その検査目的は、患者の生命の在り方を否定する可能性を孕むため、医療者も家族も真実を告げることに積極的動機を持ちにくい実状、 など、医療者が、患者に事実を告げることをためらう要因が、医療者の側に複数存在したということが考えられます。
しかしながら、今日、患者が自分の病気の正確な情報を知り、検査を受けるかどうかを含め、行なわれる医療への同意を与えることは、患者の権利として認められています。知識と技術を持つ医療者には、患者が納得のいく医療を受ける(選択する)ためにさまざまな援助を提供する責務があり、これは小児期発症の筋ジストロフィー医療でも例外ではありません。患者に対する説明と同意を欠いた遺伝子検査の状況を再考し、遺伝カウンセリングと、インフォームド・コンセントのあり方について見解をまとめていく必要があることが考えられました。
前述した厚労省研究班の「遺伝相談プロジェクト・白井グループ」では、医学・心理学・倫理学・法学などを専門とする学際メンバーで、3年にわたり検討を重ね、その成果を、16歳以上の患者本人への遺伝子検査のインフォームド・コンセント文書群試案として結実させました。
この説明書は、患者が病気の情報と検査の目的を正確に伝えられることとを目的とすると同時に、医師にとって、口頭で説明することを躊躇われる内容を説明するときの補助材料として、また、患者が自己と病気と向き合い、遺伝子検査が自分や家族にとってどのような意味をもつのか、自分が挙児を望んだ場合の遺伝様式はどうなるのか、などを知るための手がかりとすることも、目指されています。
患者に病気の予後を告げ、遺伝子検査の目的を知らせることは、今でも、患者・家族・医療者にとって少なからぬストレスとなっていることは否定できません。しかしながら、隠し事のない、正確な情報の伝達が最終的に患者の人権と利益、信頼に基づく筋ジストロフィー医療に結びついていくという判断から、私たちのグループでは、あえてこのような文書の作成に踏み切りました。
この試みが現場にどのように浸透するのか、しないのかは、これから注意深く見守っていかなければなりません。私たちが、自らの仕事をふり返る作業をしながら、患者と家族が、それぞれ自分の人生の問題を意思決定(選択)していくことを、現場でどのように支えることがよいのか、考え続けていきたいと思っています。
社会学部 付属研究所 調査・研究部門主催
『アジアからのネット革命』(岩波書店 2001年)を著した会津泉氏を講師としてお招きし、マレーシア、シンガポール、韓国、中国など、アジアの先進的なIT革命の現状と潮流を徹底分析し、日本社会の「ネット革命」の未来について論じていただきました。新年早々の企画にもかかわらず、本学の教職員や学生だけでなく、学外からの参加者にも多数お集まりいただきました。アジア諸国の現状を紹介する画像を多数ご紹介いただきながら、熱のこもったお話しに予定時間を超えて質疑応答が続きました。
1997年にクアラルンプール(マレーシア)に移り、アジアネットワーク研究所を設立。アジアのネットワーク社会についての研究・実践活動ののち、 2000年4月より東京に戻ってきた。アジアネットワーク研究所代表、国際大学グローバルコミュニケーションセンター主幹研究員、ハイパーネットワーク社会研究所研究企画部長。『アジアからのネット革命』のほかに、『パソコンネットワーク革命』(日本経済新聞社)、『進化するネットワーク』(NTT出版) などの著書がある。
参考URL: アジアネットワーク研究所
大澤先生は,志向的身体の原的な経験の詳細な記述から出発しながら,壮大な社会理論を構想する社会学者です。
圧倒的な構想力により,メルロ=ポンティの現象学,ラカンの精神分析学,ルーマンの社会システム論などを自在に駆使し,社会の存立条件といった一般的な問題から現代社会の具体的な諸問題まで,独自の視点から見通しのよい議論を展開しています。
今回は,とくに現代社会における科学と技術についての社会学的分析をお願いしました。そもそも人間にとって科学・技術とはどのようなものであるのか,現代社会における,いわゆる「先端技術」とはそもそも何なのか,それをめぐる問題とはどのような問題なのか,などについて,独特の切り口から興味深いお話が聞けました。
『身体の比較社会学Ⅰ』(勁草書房) 『身体の比較社会学Ⅱ』(勁草書房) 『行為の代数学』(青土社) 『資本主義のパラドックス』(新曜社) 『電子メディア論』(新曜社) 『性愛と資本主義』(青土社) その他多数。