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会長あいさつ

社会学部長の写真
社会学・
社会福祉学会
会長
大瀧敦子
(社会学部長)

ごあいさつ

 2020年度から社会学・社会福祉学会(通称:学内学会)学会長の任につくことになりました。この学会は、私が明治学院大学社会学部に着任した1994年には、すでに学生・教員と卒業生・修了生とが、社会学・社会福祉学という学問の共通基盤を前提に、学びと交流を深める場であった歴史ある組織です。

 例年は、総会、講演会、研究発表会といった会を通して、会員間の親交を深めてきましたが、2020年度については新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、特に多人数が集う会を例年通りに開催することは難しい局面にいます。

 この感染拡大は、今後の社会の在り方を、劇的に変える重大な分水嶺だととらえる社会科学系の研究者が多くいます。産業構造といった大状況から、人々のコミュニケーション方法といったミクロの側面まで、終息後には全く違った社会になるだろうといった未来予測まで述べられています。それらが当たっているか否かは、一定の期間が過ぎてからしか判断はつきませんが、大学の授業のあり方が変わっていくであろうことは、オンライン授業をしている身としては、実感しているところです。

 社会の大変化に関する予測の当否はさておくとして、現在地点について少し落ち着いて見渡してみたいと思います。この緊急課題への日本の対処法は、他の先進諸国とだいぶ違っていると指摘されています。特に感染状況への政府の対応については、その方針の根拠となるデータの収集と開示が、不作為であるとしても、不透明なまま何か月も経過しており、マスク不足やPCR検査体制の不備などに象徴される医療体制とそれを支えるバックヤードのオペレーションの不味さについて、再三指摘されています。

 一方で、国民の生活の在り方に対する「お願い」が繰り返しアナウンスされ、マスコミはそれに従わない人々について、全国津々浦々から情報を集め、連日報じます。そんな報道を視聴した人々の中には、自主的に、「自粛警察」や「コロナ警察」として直接間接に告発を行うことで、「正義」を実践しようとする人もいるようです。

 不確実なデータに基づいた現状分析と場当たり的な方針決定、その方針の多くは、国民の心がけや精神性に訴えかける内容で、人々は不安の治め方を見失って、相互監視に走っているように思えます。

 皆さんは、現状をどう捉えていますか?感染拡大が終息したときには、ぜひ、皆さんと意見交換をしてみたいところです。

 今は集うことはできなくても、社会を冷静に、できるだけ客観的なデータに基づいて見つめ、あるべきあり方を考える、社会学・社会福祉学を学ぶ私たちに求められる立ち位置を保ちつつ、真摯にこの事態に向き合ってゆく時期といたしましょう。