社会福祉学って、なに?
「社会福祉学って、なに?」と考える前に、「福祉」って一体なんでしょう。 実は「福」も「祉」も、幸福という意味で、「満足すべき生活環境」のことをいいます。 とすると...、「社会福祉」は社会全体が満足すべき環境になること、ということになります。 じゃあ、いったい誰が「満足すべき」なのか? これはもちろん、社会を構成するすべての人ですね。 ところが、なかなかすべての人が満足できるような環境を実現することはできません。 そこで、社会福祉学の登場です。
大人福祉、若者福祉、健常者福祉って、なぜないの?
「社会福祉」は社会全体が満足すべき環境になること...、でしたね。 では、社会全体が満足すべき環境になるにはどうすればいいのか、そのための方法論を考えるのが社会福祉学だと言えそうです。 社会福祉学の分野として、「児童福祉」「高齢者福祉」「障害者福祉」などがありますが、大人福祉、若者福祉、健常者福祉という分野がないのはなぜでしょうか? それは社会が子どもや高齢者、障害のある人にとって必ずしも住みよいものとなっていないからではないでしょうか。 まずは、それらのマイノリティの人々がノーマルに暮らせる社会を築くこと。 それこそが社会福祉学の存在意義であり使命なのです。
人としての基本的ニーズを満たすのが社会福祉
もちろん、大人や若者、健常者に福祉が必要ではないと言っているのではありません。 人は社会生活を営んでいく上で、さまざまな身体的、精神的、社会的ニーズを満たしていく必要があり、 そうした人としての基本的ニーズを満たすための社会施策の1つが社会福祉です。 基本的ニーズとはなにかを理解し、それを満たすにはどのような施策が必要であり、現状ではどのように実施されているか、今後の課題はなにかを把握する力、それが社会福祉の各種フィールドに求められているものであり、実践の基礎となります。
以上が「社会福祉学」に関する簡単な紹介です。えっ、かえってわからなくなった? そのナゾ解きは、明治学院大学の社会学部に入学してから、存分に楽しんで考えてみてください。