○フィールドワークとは、テーマに基づいて現地を訪問し、直接観察あるいは参加して「現実」を捉えてみる活動の場です。ただし、自分の思い込みや個人の感想で終わることなく、何らかの客観的成果が求められる活動でもあります。とくに、将来、特別支援学校教育に携わる希望のある学生たちにとって、教育の基盤となる「子どものくらし」を捉える目を養っていくことを、ひとつのねらいにもしています。
○本年度は、昨年度の継続活動として、「子どもの地域でのくらし」を身近な地域に探ってみました。まずは、地域の社会資源探索から始めました。「児童福祉」「児童福祉法」について、講義の中で知っていても、子どもたちの現実のくらしにはどのような力になっているのかなかなか理解しにくいものです。自分の目で確かめて学ぶ機会が必要です。児童福祉法に規定されている児童館、児童遊園の利用のされ方を通して、障害のある子どもたちにとっての地域資源の「現実」を学びました。
○障害のある子どもたちに提供されている「余暇支援活動」に参加(8月)、子どもたちとの活動、保護者とのかかわりを通して多くの発見と課題を手にすることができました。とくに、地域行政、サービス提供をする「放課後NPO法人アフタースクール」のスタッフの方々との協働作業は、サービス提供という社会的責任へ向き合うことでもあり、学生一人ひとりの力量が問われる機会です。利用する人たちに十分満足してもらえるための丁寧な準備、チームでの計画・活動参加・振り返りの過程で求められる共通理解の重要さなど、「他者を知り」「自らを知る」場でもあります。
○以下の写真は、8月の活動の準備会、作品、そして活動の様子です。 (担当 中野敏子)