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榊原ゼミでは、ソーシャルワーク実習指導A(3年生)の有志5名,基礎実習指導(2年生)の有志2名と教員の計8名で、2018年1月12日に白金地区にあるコミュニティサロン「みんなんち・みつ蛍」を訪問しました。

みんなんち・みつ蛍 ホームページ

見学を通して「住民のパワーを活かしたい」「誰もの気持ちの拠り所となる場所を提供したい」という人々の思いが重なって、みつ蛍という場所が誕生したことを実感することができました。みつ蛍では「地域福祉」といった社会福祉の制度を扱うような目線で地域を捉えるのではなく、「地域で暮らしていること」を軸に住民目線に立った活動を行っており、地域組織の新たな可能性を感じることができた一方で、国が推進する政策と現実とのギャップもあるような印象を受けました。

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≪発起人の一人である中野敏子元教授からお話を聞く≫

 小さな問題も住民の1つのニーズとして対応しようとしてくれる存在が地域にあることは心強いものであり、いつでも気楽に立ち寄れる場所があることは心の余裕にもつながるように思います。実際にみつ蛍が主催した「誰でも食堂」では近隣の2歳から90歳までの幅広い世代の方が参加したそうです。現代の無縁社会において、社会的弱者とされてきた人以外が抱える問題も多様化複雑化し始めてきており、それは少数派の課題ではなくなりつつあることがうかがえます。そこに行政ではなく、地域組織が介入することによって住民とより近い距離で寄り添った支援につなげることができるのではないでしょうか。これは制度の狭間からこぼれ落ちてしまったり大きな声を出せなかったりしてきた人にまで対応する力があると思います。一方で、高層マンションの自治会加入・男性の地域への引き込み・行政と地域組織の壁など様々な問題も存在し、実際に地域を促し住民参加を得ることは簡単なことではないように感じます。最後に述べた行政と地域組織の壁の問題は特に難しく、国の助成金の在り方や住民主体の地域づくりをどこまで自由に進めるかを明確にする必要があるように感じました。

 とは言え地域組織の活発化によって得られる相互援助の力は制度としてのものより大きな力を発揮すると考えます。人のニーズに共感し一体となって解決に取り組む姿勢が住民自ら生まれる環境があれば、問題が深刻化せずに対処できることが期待できるのではないでしょうか。これからの地域づくりのあり方について、深く考えることができた訪問となりました。

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≪みつ蛍の活動者の皆さんと一緒に≫

(15sw1130 鈴木美樹)