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岩永ゼミ

岩永 真治(専攻領域: 都市地域社会学・まちづくりの社会学・グローバル社会学)

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グローバリゼーションと多文化共生のまちづくり-ユーラシア大陸統合の社会学的分析-

テーマの説明

グローカリゼーション(グローバル化とその反作用としてのローカル化)にむきあう都市の文化変容について考察し、また、そのもとでのコミュニティの創造的構築について考える。具体的には、「多文化共生のまちづくり」というテーマで、演習参加者全員が東京都江東区亀戸地域・中央通り商店街の中国系住民の増加や、同区亀戸大島6丁目や江戸川区西葛西に2000人住むと言われるインド人と日本の地域社会との共生や軋轢について考える。また、2020年に開催が決まった第2回東京オリンピックで注目されている東京都中央区月島地域では、もんじゃストリートの草市(夏祭り)に参加するかたちで(2015年度は7月11〜12日に実施)人口増加と不動産価格上昇の渦中にある地域社会のリアリティの一端に触れ、他方、8月初旬の夏合宿では沖縄県与那国島比川集落の地域づくり地元の青年会との交流行事(エイサー実演)に1週間から10日かけて参加する。要するに、ゼミ活動としては統計的な分析のほかに、地域住民へのアンケートやインタヴュー、アクティヴ・リサーチの実施など、フィールドワークに出て行くことが要求される。そのほかに、5月には代々木上原にあるイスラム教教会モスクトルコ大使館文化部共催のトルコ・セミナーを開催しており、多文化共生のまちづくり学習の一助としている。

一方、このゼミでは9月中旬に海外研修旅行を実施している。2015年度は、まず、ベルリンで欧州統合の吸引力になっているドイツの首都の現状と課題について、またトルコ人コミュニティ(クロイツベルクなど)がもつ多文化共生的な都市生活の課題について学んだ。

さらに、ハンブルク大学で日本語や日本文化を学んでいる学生たちとの交流を軸に、リューベック、ヴィスマール、ロシュトック、ゲッチンゲン、ツェレ、リューネブルクなど、ヨーロッパ統合の過程で大きな変化にむきあっている北ドイツの諸都市の生活に触れた。

ちなみに、2014年度には、東京のインド系コミュニティの課題をより深く理解するために、ベナレス・ヒンドゥー大学で日本語を学ぶ学生たちと交流 (プレゼンテーション、交流会、まちあるき)をおこない、同時にデリー、サルナート、アグラ、ジャイプールなどインドの現代都市、聖都、古都を訪れた。(8月31~9月6日実施)

使用予定テキスト・主要な参考文献
  1. 上村勝彦訳『バガヴァッド・ギーター』岩波文庫、1992年
  2. アルジュン・アパデュライ『さまよえる近代‐グローバル化の文化研究‐』平凡社、2004年
  3. Yogendra Singh (2012), Modernization and its contradictions: contemporary social changes in India, Polish Sociological Review 2(178)
  4. 宮島喬『多文化であるとは-新しい市民社会の条件-』岩波文庫、2014年、ほか
ゼミの進め方・ゼミ合宿など

みんなができるだけ自由に話す雰囲気づくりと、話し合いによる合意の積み重ねにより、物事を進めていきたい。ただし、自由で個性的なリーダーシップの発揮は、これをかならずしも非民主的、独裁的とは考えない。日本では、民主主義といえば、下から順番に議論を丁寧に積み上げていくことだと考えられがちであるが、実際はもっとダイナミックなものである。

合宿は、報告会と親睦会を兼ねて年2回。夏合宿は、毎年、沖縄県与那国島にいき、地域づくりのお手伝いをしながら、離島・国境地域の生活について学ばせていただいている。同時に、商店街ひとつない離島・国境の島で地域づくりのお手伝いをすることを通じて、大都市東京の都心部でまちづくりをすることの意味を再考している。

以上のようなプログラムを通じて、「都市で生活するとはどういうことか」「地域で生活する意味とはなにか」という、このゼミのテーマに深く、また多元的にとりくみたい。

同時に、グローバルに行動し、地域で提案できる人材をゼミ活動を通して育てたいと思っている。

ゼミのモットーは、「よく学び、よく遊べ」ではなく、「まず遊べ、とことん遊んで、それから学べ」である。「学びはじめたら、夢中で学べ」である。