明治学院大学

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社会学部

社会学科

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大久保 遼

Ryo Okubo
教員紹介プロフィール写真
1-0710(本館7階)
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okubo@soc.meijigakuin.ac.jp

近年の研究テーマ

専門はメディア論、文化社会学、映像文化史。日本という非西欧圏における近代化の経験について、メディアと映像文化に注目して研究を行なっています。とくに写真や映画など、新しいメディアが日常生活を変えていった19世紀末と、テレビの世帯普及率が飽和し、携帯電話やパソコンの普及が始まる1980年代以降に照準して分析を進めています。直近の関心は、『これからのメディア論』(有斐閣、2023年)をご覧ください。

担当授業

主な学部担当授業

  • 文化社会学
  • 映像社会学
  • 表現法演習

大学院担当授業

  • 文化社会論研究

主な業績

著書

単著
  1. 『これからのメディア論』(有斐閣、2023年)
  2. 『映像のアルケオロジー:視覚理論・光学メディア・映像文化』(青弓社、2015年)
編著
  1. 『スクリーン・スタディーズ:デジタル時代の映像/メディア経験』(光岡寿郎との共編著、東京大学出版会、2019年)
  2. 『幻燈スライドの博物誌:プロジェクション・メディアの考古学』(早稲田大学坪内博士記念演劇博物館・土屋紳一・遠藤みゆきとの共編、青弓社、2015年)
共著・分担執筆
  1. 「エルキ・フータモ&ユッシ・パリッカ:メディア考古学はどこへ向かうか」『メディア学の冒険者たち』(伊藤守編、東京大学出版会、2023年近刊)
  2. 「舞台演出と映像技術:スクリーンの物質性と空間の編成」『技術と文化のメディア論』(梅田拓也・近藤和都・新倉貴仁編、ナカニシヤ出版、2022年)
  3. 「メディア考古学:ポストメディア理論のための3つのプログラム」『ポストメディア・セオリーズ』(伊藤守編、ミネルヴァ書房、2021年)
  4. 「スクリーン・メディア」「アーカイヴ」『クリティカル・ワード メディア論』(門林岳史・増田展大編、フィルムアート、2021年)
  5. 「スクリーン・プラクティスの再設計:舞台表現におけるスクリーンの問題」『スクリーン・スタディーズ』(光岡寿郎・大久保遼編、東京大学出版会、2019年)
  6. 「写真はどこにあるのか?:イメージを複製するテクノロジー」「映画の歴史を巻き戻す:現代のスクリーンから映像の幼年時代へ」『メディア技術史:デジタル社会の系譜と行方【改訂版】』(飯田豊編、北樹出版、2017年)
  7. 「社会をつくる映像文化2」「人類学における映像文化」『映像文化の社会学』(長谷正人編、有斐閣、2016年)
  8. 「映像文化へのアプローチ:遍在するスクリーンのアルケオロジー」『デジタル・スタディーズ3:メディア都市』(石田英敬・吉見俊哉・マイク・フェザーストーン編、東京大学出版会、2015年)など

論文

  1. 「物質と環境:ユッシ・パリッカの物質主義的メディア理論」『メディア研究』101(2022年)
  2. 「感覚の理論と社会の理論:日本社会学史における元良勇次郎」『社会学評論』69(2)(2018年)
  3. "Japanese Modernity and Media Studies of Screens" International Journal of Japanese Sociology 27(1) (2018)
  4. "The Magic Lantern Show and Its Spectators during Late Nineteenth-Century Japan: Control of Perception in Lantern Shows for Education and News Report of Sino-Japanese War" ICONICS No.11 (2014)
  5. 「磐梯山噴火の視覚化をめぐって:19世紀末における映像の流通」『演劇映像学2011』1巻(2012年)
  6. 「眼の規律と感覚の統御:19世紀末の教授理論における「感覚」の位置」『社会学評論』62(1)(2011年)
  7. 「『日露戦争実記』における視覚の構成:誌面構成・従軍写真班・活動写真」『マス・コミュニケーション研究』78号(2011年)
  8. "Kinodrama and Kineorama: Modernity and the Montage of Stage and Screen in Early Twentieth-Century Japan" ICONICS No. 10 (2010)など

翻訳・その他

  1. ユッシ・パリッカ『メディア考古学とは何か:デジタル時代のメディア文化研究』(梅田拓也、近藤和都、光岡寿郎との共訳、東京大学出版会、2023年近刊)
  2. 『現代社会学事典』(「まなざし」「パサージュ」「遊歩者」「物語作者」項目執筆)弘文堂(2012年)

社会的活動

その他、業績の詳細については以下のWEBページもご覧ください。
https://researchmap.jp/ryo_okubo
https://okubo01.wordpress.com/

メッセージ

自分にとって切実なこと(それは楽しいことでも、重要なことでも、怒りや驚きであっても構いません)を一つでも多く見つけて没頭する時間があるといいと思います。それは世間的には取るに足りなかったり、他人にはあまり価値のないことかもしれません。なぜそんなことにとらわれるのか、今は自分にさえ理解できないことかもしれません。しかしそれで構わないのです。そういうことには必ず意味があって、それは往往にして時間が経ってから初めて分かる(というより原理的に後にならないと分からない)ようなことです。そんなものは私にはないと言うのなら、スマホから目を上げて、SNSを手放して、いつもとは別の扉を開けてみること。そのための機会は意外と身近に転がっています。

ゼミ紹介

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現代社会における文化の大きな特徴は、生産・流通・消費のいずれの過程においてもテクノロジーが深く媒介している点にあります。したがって新しいテクノロジーの登場によって、現代の文化的事象は大きな影響を受けながらダイナミックに変化しつつあります。しかしながら、情報社会などという言葉が生まれるはるか以前から、影絵によるプロジェクションが親しまれてきたように、あるいは祭りの中で歌い踊ることが続けられてきたように、映像や音楽を楽しむことは非常に長い歴史を持っています。古くから文化は日常的な楽しみだけでなく、人々を結びつけ、共同性や秩序を立ち上げるとともに、そうした日常的な関係性を異化し、変容させる役割も果たしてきました。またハリウッド映画や近年のポピュラー音楽のように、現代ではそのプロセス全体が巨大な産業構造の中に組み込まれています。現代社会において文化は、高度なテクノロジーに媒介されることで、日常生活や人々のネットワーク、都市空間や産業のあり方にどのような影響を与え、またどのように変化しつつあるのでしょうか。

こうした問いに向き合うためには、現代の文化に対する知識と、変化しつつあるテクノロジーについての関心、そしてそれらを総合的に分析するための社会学的な視点が求められます。本ゼミでは、文化社会学とメディア研究の双方の視点から、現代社会の文化について考えるための方法と知識を習得することを目指します。

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