Azumi Tsuge
7-1108(ヘボン館11階)
03-5421-5359
tsuge@soc.meijigakuin.ac.jp
近年の研究テーマ
1)生殖医療技術の規制に関する通文化的・通時的研究―規制理由のジェンダー分析を中心に
この研究の目的は、人間の「配偶子(卵子や精子)」、「受精卵」、「胚」、「胎児」は、社会・文化においていかなる存在とみなされており、そのことが生殖医療技術の規制にいかに影響しているかを、ジェンダー分析を中心に、通文化的・通時的に明らかにすることである。単に国家の規制状況の違いを見るのではなく、通時的変化を組み込み、規制する/しない論理を分析する。 科学研究費補助金挑戦萌芽研究(2016/04~2018/03)研究代表者
2)「妊娠と出生前検査の経験」についての調査
2003年に実施した「妊娠と出生前検査の経験」のアンケートおよびインタビュー調査の結果をまとめ、『妊娠―あなたの妊娠と出生前検査の経験を教えてください』洛北出版(2009)を出版しました。最初の調査から10年を経て2013年から新たな調査を開始しています。 科学研究費補助金基盤研究(B)(2013/04~2016/03)研究代表者
担当授業
主な学部担当授業
主な大学院担当授業
主な業績
*最新の業績情報は以下のページからご覧ください。
http://www.meijigakuin.ac.jp/~atsuge/
著書
- 柘植あづみ・菅野摂子・石黒眞里共著『妊娠―あなたの妊娠と出生前検査の経験をおしえてください』洛北出版2009年
- 柘植あづみ『生殖技術―不妊治療と再生医療は社会に何をもたらすのか』みすず書房 2012年
- 西山千恵子・柘植あづみ共編『文科省/「妊活」教材の嘘』論創社 2017年
- 柘植あづみ『生殖技術と親になること―不妊治療と出生前検査がもたらす葛藤』みすず書房 2022年
論文
- 「「卵子の老化」説から考える年をとることへの恐れと生殖医療技術の拡大の関係」『学術の動向』22(8): 46-51, 2017
- 「女性の健康政策の20年―リプロダクテイブ・ヘルス/ライツから出生促進政策まで」『国際ジェンダー学会誌』14号,pp.32-52, 2017
- 「ヤングケアラーと出生前検査の調査が可視化する「閉じた家族」」『現代思想』2022年11月,50巻14号 pp.155-164, 2022
- Life After Experiences of Infertility Treatment: Akirameru - The First Step for Empowering, East Asian Science, Technology and Society: An International Journal, Vol.2, No.3, pp.381-400, 2009.
- Reconsidering ethical issues about "voluntary egg donors" in Hwang's case in global context, New Genetics and Society, 30:3, 241-252, with Hong, Hyunsoo, 2011.
- Women's decision-making and their experiences in the changing socio-technical system of prenatal testing in Japan, 1980s to 2010s, ICON: The Journal of the International Committee for the History of Technology,26(2):62-80, 2021.
社会的活動
- 日本学術会議第一部(人文・社会学)連携会員(第23-26期 2014年- )
- 国際ジェンダー学会会長(2009-2010年度)
- 日本生命倫理学会副代表理事(2020-22年度)
- NPO法人女性の安全と健康のための支援教育センター副代表理事(2014-)
メッセージ
どの学問分野においても主流にはならない「科学技術・医療と文化・社会」について興味・関心を抱いたことにこだわり続けてきたら、多くの研究者仲間、教員仲間、同じテーマにこだわって市民運動を担っている人、そして学生・卒業生と知り合えました。
子どものころは、関心がいろんな方向に広がるために収拾がつかなくなり、あきっぽいのかと自分でも悩みましたが、年とともに、こだわりを大事にできるようになりました。ただ、年をとっても、守りに入らず、新しいことに挑戦するというのを自分に課していこうと思っています。
もうひとつこだわっているのは、食べること。おいしいものを食べること、作ること、飲むことが大好きで、食べることを通しても、いろんな人と出会うことができました。それは社会とは何かを知るきっかけをもたらしてくれます。なので、一緒においしいもの食べましょう。
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2017年柘植ゼミ3年生夏ゼミ合宿
2016年柘植ゼミ3年生夏合宿