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鬼頭ゼミ

鬼頭 美江(専攻領域:対人関係、社会心理学、文化心理学)

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対人関係の社会心理学

テーマの説明

「対人関係」と聞いて、どのような関係を思い浮かべるだろうか。家族、友人、サークルの仲間、恋人との関係など、対人関係にも様々な種類があることは想像に難くない。社会的動物である人間は、こうした様々な対人関係を形成し、維持しながら生活している。しかし一方で、相手との対立や葛藤をはじめとする、多様な原因によって終わりを迎える関係もある。対人関係とは、どのように形成され、維持されていくのだろうか。本ゼミでは、主に友人関係と恋愛関係/夫婦関係に焦点を当て、対人関係の形成・維持・解消を予測する要因について考えていく。

対人関係の維持に必要とされる行動の一つに、自分の秘密や失敗を親しい相手に打ち明ける「自己開示」という対人行動がある (Yuki & Schug, 2012)。人は、どのような状況で、誰に対して、自己開示を行いやすいのだろうか。また、関係のどの段階で、どのような事柄を打ち明けやすいのだろうか。この例のように、特定の行動に関して、行為者個人についての要因と行為者を取り巻く社会状況要因とを包括的に捉え、その行動の原因を探っていくのが社会心理学である。こうした社会心理学の視点から、性格特性や魅力度などの個人要因と、社会環境や文化などの社会状況要因が対人関係に与える影響について明らかにしていく。

ゼミの進め方

本ゼミでは、いくつかのグループに分かれ、グループごとに設定したテーマに関して、質問紙調査や実験を計画し、実施する。春学期には、1)関心のある研究テーマに関する文献検索、2)先行研究における課題の特定、3)各グループの研究における問いの設定、4)各グループで研究の計画・実施、を行う。秋学期には、1)統計ソフト(HAD, SPSS)を用いた量的データの分析、2)研究結果の発表、3)研究内容に基づくゼミ論の執筆、を行う。春学期末に研究計画書、秋学期末にゼミ論を提出する。ゼミ論研究を実施する上で、担当教員が指導・サポートを行うが、基本的には、ゼミ生自身がゼミの時間以外に積極的に研究を進めることが求められる。

主な参考文献

以下の3点は、対人関係に関する入門書である。ゼミ内では、より具体的なトピックに関する論文や本などの文献を各自で検索し、ゼミ論研究を進める中で、参照していくことが求められる。

  1. Miller, R. S., 2015, Intimate Relationships (7th ed.), McGraw-Hill Education.
  2. Fletcher, G., Simpson, J. A., Campbell, L., & Overall, N. C., 2013, The Science of Intimate Relationships, Wiley-Blackwell.
  3. Gillath, O., Adams, G., & Kunkel, A. (Eds.), 2012, Relationship science: Integrating evolutionary, neuroscience, and sociocultural approaches, American Psychological Association.

日本語の参考文献としては、以下の3つを挙げる。

  1. 松井豊(編著)(2010)「対人関係と恋愛・友情の心理学(朝倉実践心理学講座)」朝倉書店
  2. 吉田俊和、小川一美、橋本剛(編著)(2012)「対人関係の社会心理学」ナカニシヤ出版
  3. 日比野愛子・渡部幹・石井敬子(2014)「つながれない社会」ナカニシヤ出版