明治学院大学

明治学院大学

社会学部

社会学科

社会学科

鬼頭 美江

Mie Kito
kito2016.jpg
7-1003(ヘボン館10階)
-
mkito@soc.meijigakuin.ac.jp
-

近年の研究テーマ

私の専門分野は、恋愛関係や友人関係などの対人関係です。

私たちは、どのような人を好きになり、恋愛関係や友人関係を形成するのでしょうか。また、どのような対人関係が長続きするのでしょうか。このように人が他者に魅かれるという対人魅力や対人関係の持続を規定する要因に関心があります。特に注目しているのは、対人関係に対する社会環境の影響です。対人関係研究は、これまで欧米を中心に行われてきました。しかし、どのような社会におかれた人々でも、関係相手に対して同じような感情を抱き、同じ行動をとるわけではありません。こうした対人関係の社会差を明らかにし、その社会差がなぜ生じるのかというメカニズムについて研究しています。

近年は、日本の婚活イベントやマッチングアプリについても、共同研究者の先生方と一緒に研究を進めています。

担当授業

主な学部担当授業

  • 社会心理学
  • 対人関係論

主な大学院担当授業

  • 社会心理学研究

主な業績

書籍

  1. 鬼頭美江 (2023). 『つながりの社会心理学ー人を取り巻く「空気」を科学する』 弘文堂.

論文

  1. Kito, M., Souma, T., Nishimura, T., Yamada, J., Kanemasa, Y., Taniguchi, J., & Kawamoto, T. (2023). Do physical attractiveness and personality traits predict romantic partner evaluations? A speed‐dating study in Japan. Japanese Psychological Research. doi: 10.1111/jpr.12489
  2. Nishimura, T., Souma, T., Kito, M., Taniguchi, J., Kanemasa, Y., Yamada, J., & Miyagawa, Y. (2022). Collaboration among psychological researchers, the government, and non-profit organizations for Konkatsu (marriage hunting) in Japan. Frontiers in Psychology, 13: 982102. doi: 10.3389/fpsyg.2022.982102
  3. 鬼頭美江・前田友吾 (2021). COVID-19の感染拡大および終息に与える関係流動性の影響―社会生態学的視点からの考察― 『心理学研究』, 92, 473-481.
  4. 鬼頭美江・山田順子 (2020). 恋愛関係の組み換え機会は増えてきているのか-日本および米国における恋愛関係流動性の時系列的変化-『明治学院大学社会学部付属研究所研究所年報』, 50, 21-28.
  5. Thomson, R., Yuki, M., Talhelm, T., Schug, J., Kito, M., Ayanian, A., Becker, J., Becker, M., Chiu, C. Y., Choi, H. S., Ferreria, C. M., Fülöp, M., Gul, P., Illera, A. M. H., Joasoo, M., Jong, J., Kavanagh, C., Khutkyy, D., Manzi, C., Marcinkowska, U. M., Milfont, T. L., Neto, F., Pliskin, R., Martin, A. S., Singh, P., & Visserman, M. L. (2018). Relational mobility predicts social behaviors in 39 countries and is tied to historical farming and threat. Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America, 115, 7521-7526.
  6. Yamada, J., Kito, M., & Yuki, M. (2017). Passion, relational mobility, and proof of commitment: A comparative social ecological analysis of an adaptive emotion in a sexual market. Evolutionary Psychology, 15.
  7. 鬼頭美江・佐藤剛介(2017)夫婦関係満足感に与える自尊心の影響-夫婦データを用いたAPIMによる検討-『実験社会心理学研究』, 56 (2), 187-194.
  8. Kito, M., Yuki, M., & Thomson, R. (2017) Relational mobility and close relationships: A socioecological approach to explain cross-cultural differences. Personal Relationships, 24, 114-130.
  9. Kito, M. (2016) Shared and unique prototype features of relationship quality concepts. Personal Relationships, 23, 759-786.
  10. 山田順子・鬼頭美江・結城雅樹 (2015). 友人・恋愛関係における関係流動性と親密性-日加比較による検討-『実験社会心理学研究』, 55, 18-27.

社会的活動

  • 日本心理学会 機関誌等編集委員(2023年~現在)
  • 日本社会心理学会 学会活動委員(2019年度~2020年度)
  • International Association for Relationship Research:Publication Committee Member(2016年~2018年)
  • International Association for Relationship Research:Membership Committee Member(2012年~2018年)

メッセージ

大学時代というのは、様々なことに挑戦したり、自分の興味・関心について、とことん追究していくことができる時期だと思います。学問であれば、関心を持ったテーマに関して、納得のいくまで調べてみる。学問以外でも、行ってみたい地域や何か気になる場所があったら、現地へ足を運んで、実際に自分の目で見てみる。大学生の間に、とにかく多くの経験を積み、自分が興味のあることを何か見つけて没頭してみてほしいと思います。

そうは言っても、自分の興味や関心、進むべき道が見えない人もいるかもしれません。そういう人は、まずは気の向くまま、目の前にあることに全力で取り組んでみてください。後で振り返ってみると、その経験が自分にとって大きな成長の糧になっていたりします。かつての私が、そうであったように・・・。

ゼミ紹介

ゼミの紹介へ

◆ゼミの内容

恋愛関係や友人関係などの対人関係における心理過程および行動について考えていきます。特に、行為者の個人要因と関係相手である相手要因、二者を取り巻く状況・環境要因を包括的に捉え、特定の行動や心理過程が生じる原因を探っていきます。さらに、対人関係についての社会差を明らかにした上で、その社会差の原因を考察・検討していきます。

3年生のゼミでは、まず、対人関係研究に関する文献を読み、先行研究で見出されてきたことを学びながら、自分の関心のあるテーマを探っていきます。その後グループに分かれ、さらに文献検索を行い、グループごとに質問紙調査または実験を計画・実施し、ゼミ論を執筆します。4年生では、3年生で行ったグループ研究の経験を活かし、各自で卒論研究のテーマを決め、調査・実験を行い、卒論にまとめます。

統計ワークショップ
統計ワークショップの発表準備
pic-01.jpg
2023年度ゼミ合宿

社会学部生のための手引き集

学びのガイド

社会学科・社会福祉学科の情報を発信しています。