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野沢ゼミ

野沢 慎司(専攻領域:家族社会学・社会的ネットワーク論)

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現代日本の多様な家族の子どもたちが成長過程で経験する変化

テーマの説明

来年度の演習1では、現代日本の多様な家族とそこで育つ子どもたちが経験する変化(transition)を多角的に検討していきたい。例えば、親の離婚・再婚・継親子関係を経験するステップファミリーの子どもたちとその親子関係の複雑さに眼を向ける。里親家族や養子縁組家族あるいは児童養護施設で育つ子どもたちの自立過程とそれへの支援ニーズについて検討を加える。さらに、難民あるいは出稼ぎ労働などのために国境を越える経験をした家族や国際結婚による家族など、複数文化圏に関わりを持つ少数派家族で育つ子ども(および親)の経験にも関心を拡げたい。その場合、少数派家族にとっての重要なコミュニティとして、親族や友人のネットワーク、当事者支援(セルフヘルプ)組織や公的機関(学校や行政の関連機関など)の役割、さらには家族やコミュニティにかかわる法制度や社会政策にも注目したい。また、文献から学ぶだけでなく、フィールドワークや既存の数量データの分析を組み合わせて多角的に研究する方法を身につけることを目指す。

使用予定テキスト・主要な参考文献

どのような文献を取り上げるかは、ゼミメンバーの問題関心も加味して、開講後に決定する。とりあえず、下記の文献が入門的な講読文献候補である。数冊の書籍を購入してもらうことになる。また、『家族社会学研究』誌など専門誌掲載の論文などを適宜取り上げる。

  1. 杉山春, 2013, 『ルポ 虐待-大阪二児置き去り死事件』筑摩書房.
  2. 川村千鶴子編, 2014,『多文化社会の教育課題-学びの多様性と学習権の保障』明石書店.
  3. グッドマン,ロジャー・ 井本由紀・トイボネン,トゥーッカ編著, 井本由紀監訳, 西川美樹訳, 2013,『若者問題の社会学―視線と射程』明石書店.
  4. ポロック, デビッド・C.+リーケン, ルース=ヴァン, 2001=2010,(嘉納もも・日部八重子訳)『サードカルチャーキッズ-多文化の間で生きる子どもたち』スリーエーネットワーク.
ゼミの進め方

①毎回、発表者の報告とそれに基づく討論を行う。取り上げる文献についてしっかりと読み、自分なりの論点を整理して、ゼミに臨むことが重要。欠席しないことは大原則だが、遅刻と沈黙はゼミのオキテ破りにあたる。

②春学期に読んだテキストに自分が独自に探して読んだ文献を加えて自分のテーマを設定するための中間レポート(6000字以上)を書き、夏休み明けに提出する。

③夏期休暇中(例年9月前半)に2泊3日程度のゼミ合宿を行う予定(全員参加)。例年、各自の中間レポートの進行状況の報告、チーム対抗ディベートなどを行うハードな(しかし刺激に満ちた)合宿になっている。大学院生やゼミ卒業生との貴重な交流の機会になることもある。

④秋学期には各自が設定したテーマをさらに追究し、ゼミで発表・討論しあうことを通して、学年末には「ゼミ論」(12000字以上)にまとめてもらう。履修者人数によるが、個人単位あるいはグループ単位で、フィールドワークに挑戦する。それを発展させて卒論に結びつけられるようなテーマとフィールドの開拓を目指す。

⑤ゼミの運営では、(携帯メールではない)電子メールやメーリングリストなどを含め日常的に(スマホだけではなく)パソコンやインターネットを使用するので、それが使える環境と技術と態度を用意してゼミに臨んでほしい。