明治学院大学

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野沢ゼミ

野沢 慎司(専攻領域:家族社会学/社会的ネットワーク論)

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家族の形成・再編成の過程と子どもの育ち
――支援のネットワークと社会制度

テーマの説明

この演習1では、長期的な歴史の過程で家族が画一化/多様化する側面について学んだ上で、近年の家族の多様化と言われる現象が何を意味しているのかを考える。とくに、子どもが育つ環境としての家族に注目し、現代の子どもたちが経験する家族状況の変遷(family transitions)を検討していきたい。例えば、親の離婚・再婚を経験するステップファミリーの子どもたちの家族関係の変化と複雑さに眼を向ける。さらに、難民・移民など国境を越える移動や国際結婚によって複数文化圏に関わりを持つ家族で育つ子ども(および親)の経験にも関心を拡げたい。その際、子どもや親にとっての重要な個人間ネットワーク(の欠如)、当事者支援組織、さらには法制度や社会政策の役割にも注目したい。

ゼミのすすめ方

・毎回、発表者の報告とそれに基づく討論を行う。取り上げる文献についてしっかりと読み、自分なりの論点を整理して、ゼミに臨むことが重要。欠席・遅刻をしない、沈黙しないことを目指してほしい。 ・春学期に読んだテキストに自分が独自に探して読んだ文献を加えて自分のテーマを設定するための中間レポート(6000字以上)を書き、夏休み明けに提出する。 ・秋学期には各自が設定したテーマをさらに追究し、ゼミで発表・討論しあうことを通して、学年末には「ゼミ論」(12000字以上)にまとめてもらう。履修者の人数次第だが、個人単位あるいはグループ単位で、フィールドワークに挑戦する。それを発展させて卒論に結びつけられるようなテーマとフィールドの開拓を目指す。 ・ゼミの運営では、メールやmanabaで情報共有・コミュニケーションを行う。こまめなチェックと反応(返信)を習慣づけてほしい。

使用予定テキスト・参考文献等

どのような文献を取り上げるかは、ゼミメンバーの問題関心も加味して決定する。とりあえず、下記の文献が入門的な講読文献候補である。

  1. ・落合恵美子, 2019, 『21世紀家族へ―家族の戦後体制の見かた・超えかた』[第4版]有斐閣.
  2. ・阪井裕一郎, 2024, 『結婚の社会学』ちくま新書.
  3. ・野沢慎司・菊地真理, 2021, 『ステップファミリー―子どもから見た離婚・再婚』角川新書.

『家族社会学研究』誌など専門誌掲載の論文なども適宜取り上げる。

*ゼミ合宿などについて:
夏期休暇中(例年9月前半)に2泊3日程度のゼミ合宿を行う予定(基本的に全員参加)。例年、各自の中間レポートの進行状況の報告、チーム対抗ディベートなどを行う刺激に満ちた合宿になっている。上級生や大学院生との交流の機会にもなっている。

社会学部生のための手引き集

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