明治学院大学

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社会学科

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野沢 慎司

Shinji Nozawa
教員紹介プロフィール写真
1-0705(本館7階)
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nozawa@soc.meijigakuin.ac.jp
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近年の研究テーマ

1 ステップファミリー研究

現代家族のなかでも、継親子関係を含む家族、ステップファミリーにとくに注目しています。両親の離別・死別、そして再婚の後に形成される家族の親子、継親子、夫婦などの関係発達とそれを支援する多様なネットワークについて研究しています。離婚や再婚が増えた現代の日本では、初婚核家族モデルにとらわれない新しい家族関係やそれを支える政策・制度を再検討することが急務です。そのために、国内外の多様な分野の専門家と研究・実践に関する交流を展開しています。

2 現代家族のネットワーク論的研究

社会的ネットワーク論の視点から、現代家族の様々な側面について調査研究しています。個人の家族意識や行動、夫婦や親子の家族関係のあり方、そして友人・親族・近隣・職場における人間関係ネットワークのあり方が、相互にどのように関連しているかが主要な研究課題です。社会をネットワークと見る視点のユニークさを使いながら、社会の環境や制度のあり方と家族・ネットワークの関係を探究しています。

担当授業

主な学部担当授業

  • 社会的ネットワーク論
  • 家族社会学

主な大学院担当授業

  • 家族社会学研究

主な業績

著書

  1. ステップファミリー-子どもから見た離婚・再婚』角川新書 2021年(共著).
  2. ステップファミリーのきほんをまなぶ-離婚・再婚と子どもたち』金剛出版 2018年(共編著).
  3. ネットワーク論に何ができるか-「家族・コミュニティ問題」を解く』勁草書房 2009年(単著).

論文

  1. "Similarities and variations in stepfamily dynamics among selected Asian societies," Journal of Family Issues, Vol. 41, No. 7, 2020.
  2. 「ステップファミリーにおける親子関係・継親子関係と子どもの福祉-子どもにとって「親」とは誰か」『福祉社会学研究』(福祉社会学会) 17号 2020年.
  3. 「ステップファミリーにおける面会交流-大人の視点から子どもの視点へ」小田切紀子・町田隆司編『離婚と面会交流-子どもに寄り添う制度と支援』金剛出版 2020年.
  4. "East Asian Stepfamilies," Susan Stewart and Gordon Limb eds., Multicultural Stepfamilies, San Diego, CA: Cognella Academic Publishing, 2020.
  5. 「ステップファミリーにおける祖父母の役割-親の再婚を経験した子どもたちの重要な資源」『家族療法研究』(日本家族療法学会) 36巻2号 金剛出版 2019年.
  6. ステップファミリーの若年成人子が語る同居親との関係-親の再婚への適応における重要性」『社会イノベーション研究』 10巻2号 (成城大学社会イノベーション学会) 2015年.
  7. "Remarriage and stepfamilies," Stella Quah ed., The Routledge Handbook of Families in Asia, Routledge, 2015.
  8. 若年成人継子が語る継親子関係の多様性-ステップファミリーにおける継親の役割と継子の適応」『研究所年報』44号 明治学院大学社会学部付属研究所 2014年(共著).
  9. 「ステップファミリーをめぐる葛藤-潜在する2つの家族モデル」『家族〈社会と法〉』(日本家族〈社会と法〉学会) 27号 日本加除出版 2011年.
  10. "The social context of emerging stepfamilies in Japan: Stress and support for parents and stepparents," Jan Pryor ed., The International Handbook of Stepfamilies, John Wiley & Sons, 2008.

翻訳・その他

  1. リーディングス ネットワーク論-家族・コミュニティ・社会関係資本』勁草書房 2006年(編・監訳).
  2. リム・ヒュイミン(野沢慎司訳)『お父さんお母さんへ ぼくをいやな気もちにさせないでください-離婚した両親への手紙』(日本離婚・再婚家族と子ども学会) 2019年.

*研究業績の詳細な最新情報はこちら

社会的活動

  • 日本社会学会:日本社会学会奨励賞選考委員(2012年~2013年)、『社会学評論』専門委員(2013年~2016年)
  • 日本家族社会学会:『家族社会学研究』編集委員(2002年~2007年)、理事・編集副委員長(2007年~2010年)、理事/庶務委員(2010年~2013年)、理事/研究活動委員(2013年~2016年)、学会賞選考委員 2018年~2019年、理事・編集委員長(2019年~)、『家族社会学事典』編集幹事(2020年11月~)
  • 日本離婚・再婚家族と子ども研究学会:副会長(2019年~)
  • 家族問題研究学会:『家族研究年報』編集委員(2008年~2010年)、編集委員長(2010年~2012年)、編集委員(2012年~2013年)
  • 日本都市社会学会:『日本都市社会学会年報』編集委員(1995年/1997年~2000年)、企画委員(2001年~2005年)
  • ステップファミリー・アソシエーション・オブ・ジャパン:調査研究アドバイザー(2001年~2013年)、アドバイザリーボード(2013年~)
  • 家庭裁判所調査官補採用Ⅰ種試験臨時試験委員(家族社会学)(2011年~2013年度)
  • 家庭裁判所調査官養成課程後期合同研修講師(2009年度~)

メッセージ

家族とネットワークをめぐる旅

人生は不思議な旅です。その旅を方向づけ、彩り、変化させるのが「社会的ネットワーク」です。私たちは、社会という巨大な人間関係ネットワーク上の一点に生み落とされ、そこを起点として人や出来事に出会う旅に出ます。そして、様々な人々との関わりのなかで自分を編み上げ、編み変えていくのです。このネットワークのなかでも、家族という関係は独特です。家族が好きな人も嫌いな人も、自分の望む家族を追い求め、あるいは家族から逃れようとして人生を過ごすうちに、それまで当然すぎて見えなかった「家族」という磁場に囚われていた自分に突然気づくこともあります。その家族はそれ以外のネットワークと複雑に絡まっています。恐らく人生の不思議さの多くはここに由来すると言ってもよいでしょう。来年のゼミではどんな出会いがあるのか、卒業したゼミ生たちはどんな旅を続けているのかと、思いを馳せながらこの不思議を探究するゼミをやっています。

ゼミ紹介

ゼミの紹介へ

 心がけていることは、世代間の交流である。ゼミの飲み会なども3年生と4年生、および大学院生も合同で行うことを常としている。同質的な同学年だけで仲良くなるのではなく、先達から後輩へと経験(卒論研究ばかりでなく就活なども含めて)が伝わることのメリットを最大化したい。最近のゼミ合宿では、卒業生/大学院生の参加により世代間交流が盛り上がっている(学年混合チームによるディベート大会など)。通常のゼミや卒論発表会に卒業生が駆けつけてくれることも多い。個人のネットワークを拡張する機会としてのゼミの機能を今後さらに拡大したいと思っている。

 ネットワークの拡張という側面は、フィールドワーク主義というもうひとつのゼミの特徴とも深く関連している。文献のなかから紡ぎ出した問いを、可能な限り自分の足を使って獲得した情報で吟味することが半ば義務づけられている。それは結局、自分のネットワークを動員し、さらに拡張し(未知の誰かと出会い)、信頼関係を作り上げ、そのなかで自分を発見・確認するという人生において重要なプロセスを経験することにほかならない。そのプロセスに足を踏み出すのには勇気が要るが、ひとたび動き出したゼミ生たちが大きな収穫を得て成長を遂げる姿を毎年目撃することになる。ゼミ生たちの眼が捉えたものから私はどれほど多くのことを学ばせてもらっていることか...。

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ゼミ合宿では毎年テーマを決めてディベート・トーナメント大会が開催され、3・4年生混合チームによって優勝を争う。2019年度は「日本は離婚後の共同親権を認める制度を導入するべきである」という論題を巡って闘論。写真は、(左)ディベート大会前のチーム単位の作戦会議、(右)大会での対戦の様子(2019年9月、伊東にて)。

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ゼミ合宿最終日に記念撮影(2019年9月、伊東)

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恒例の卒論発表会(2020年2月)

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卒論発表会後に参加者全員で記念撮影(2020年2月)

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毎年、卒業式の日に『野沢ゼミ卒業論文集』を卒業生ひとりずつに手渡して送り出しています。

現代家族と社会的ネットワークの研究。親の離婚・再婚と子どもなどに焦点をあて、その支援ネットや社会制度などと関連づけて考察します。