1年次秋学期の「社会学基礎演習」では、「ファッション雑誌分析」を行い、11月8日に各クラスで報告会がありました。
「女らしさ」や「男らしさ」など、私たちの身の回りには性別にかかわる様々な違いがあります。こうした社会的・文化的に見られる性差は、生物学的なものと区別して「ジェンダー」と呼ばれます。ジェンダーの違いの中には、なぜだか理由もよく分からないものもありますし、歴史的にいつの間にか逆転したものもあったりします。そうした、様々なジェンダーの現れ方をファッション雑誌の中から取り出して、分析してみることが、このワークの刻的です。
ジェンダーや文化について概要を学んだあと、4~5人で一つのグループをつくり、持ちよったファッション雑誌を比べていきます。男女逆の雑誌を手にとる機会はもっと少ないので、最初は、何が特徴的なのかもわかりません。でも、ポーズ、小物、背景、色など、注目するポイントが定まってくると、少しずつ見えてくるものがあります。
それを分かりやすく示し、論理的に説明していくのがポイントです。このワークでは、あえてパソコンを使わず、素材となる雑誌を切り貼りしたプレゼン資料で勝負しています。写真の並べ方、説明の加え方で、見ている人に分かってもらえるような分析をめざします。
報告の中からは、<男女のイメージを逆転させるファッションは、男性誌女性誌の両方にあるけれど、そのイメージの壊し方や取り入れ方が男女で違う>、<女性ファッション雑誌に登場する男子は、男性ファッション雑誌のモデルとポーズが違う>、<仕事にかかわるファッションだと違いが大きい>、等々、踏み込んだ指摘もたくさん出てきました。
いくつかのクラスのプレゼン資料をご紹介しますので、どんな分析内容だったか、あててみてください。 →こちら
(藤川賢)