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日々の社会学科

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松波ゼミ 那須で合宿を行いました

多くのゼミが夏に行う合宿を松波ゼミでは10/31~11/1の間に行った。店先では綺麗にくり抜かれたかぼちゃの顔から光が灯る季節だった。

4年生と3年生、松波先生と石原英樹先生(飛び入り参加者)の計14名で那須塩原まで出向き、満を持して合宿が開かれる。会場はラフォーレ那須、静寂と温泉、何よりも食事が豪勢な場所だった。

ついて早々に、メインイベントである輪読会が開催された。輪読会とは、松波先生が勧める一冊の本を読み合うものだ。それぞれが担当箇所を決めて、章ごとにレジュメを作成する。輪読会当日にそれを発表、解説するのだ。各々ピースを準備し、皆で順にパズルを埋めていくという表現がわかりやすいかもしれない。

選ばれたのは、ベネディクト・アンダーソン著『想像の共同体』だった。時間としては初日の13:30から18:30まで、2日目の9:15から12:15までと休憩含め約8時間のヘビィな内容だった。憔悴することは火を見るより明らかだが、松波先生の「やればそれだけ力になる」という言葉を皆が信じた。

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初日、5時間という長丁場の輪読会が終わるとゼミ生の顔に疲労が浮かび、私は昼食に何を食べたかすら覚えていなかった。しかし、始まる前とは異なる「何か」を皆がつかみかけていたことは、その疲労が物語っていた。

会議室を後にし、レストランにて豪勢な晩御飯を食べた。脳の疲れを癒すように、食材が並べられていく。食は生きる原動力なり。

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腹を満たして、温泉に行こうと階を登る。次第に鼻腔を掠める硫黄の臭いで身震いした。私はあの体に染み渡る温泉と、気持ち良い風の通る露天風呂を生涯忘れることはないだろう。

部屋に戻ればワラワラと会場がセッテイングされている。今夜はHappy Halloweenらしいので、お酒を片手にホラー映画鑑賞が始まった。幽霊の正体見たり枯れ尾花、逆も然り。ツッコミ有りの上映会で、恐怖よりもお酒が進んだ。松波先生も寝そべりながら、講義の威厳はなくして完全にリラックスモード。

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映画終了。そのまま流れるせせらぎの如く自然に宴会が始まり、そうして夜は更けていった。

2日目、輪読会の再開。皆が時間通り集い、眠い目を擦りながらも真剣に発表・解説を行なってゆく。やっとのことで最後の発表者がゴールテープを通過した。全員で達成感と古典の英知を共有していた。輪読会が終わり、ふと後ろを振り返ると大小さまざまな足跡が深く残され、連なった足跡は「遠くまで来たものだ」と一種の感慨深さも胸に残していた。

13時、松波ゼミの観光はこの時を持って開放感と共に始まる!南ヶ丘牧場まで足を運び、牛・馬・ロバ・羊・山羊・ミニブタら、多くの動物とそこに在る自然に、出迎えられた。ソフトクリームを食べる人、山羊の餌を持ち大群に四方を囲まれる人、異常に猫に懐かれた私とさまざまに楽しんでいた。

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牧場から出て、宇都宮餃子を腹に入れる。宴もたけなわ、合宿も終わりが見える。新幹線や鈍行にて、我々松波ゼミは栃木に別れを告げた。

総じて、メリハリのある合宿となった。4年生は最後のゼミ合宿、いつの日か振り返って楽しい思い出となることを祈らずにはいられない。3年生の私たちは、ゼミ論また卒論に向けて気が引き締まるものとなった。石原英樹先生もわざわざ、那須まで駆けつけ新たな視点や知恵を貸してくださりありがとうございました!

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栃木の自然とB・アンダーソンに感謝を込めて。

(松波ゼミ三年 榎本 隆紀)

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