私が担当するソーシャルワークコースの3、4年生ゼミは、障害者福祉の中でも身体障害者を中心とする分野で実習する学生たちが学ぶ演習です。学生たちは、リハビリテーションセンター、 障害者地域活動ホーム、内部障害者支援施設、ろう重複者施設などで専門実習をしています。3年生秋学期には、障害をどうとらえるか、特に医学モデルと社会モデルによる障害のとらえ方の違いや、その結果としてのアプローチの違いを学んでいます。
また、学内での学びだけでなく、その時々の障害者問題の最前線に触れる機会を提供したいと考えて、高次能障害や難病支援、また障害者の自立生活などについてのシンポジウムや現場での実践に触れる機会を提供しています。特に障害者自立生活センターで、障害当事者の方の地域での生活に直接かかわる体験は、学生たちにとって大きな刺激になっているようです。4年生では、実習、卒業論文、国家試験対策と、いくつかの課題を乗り越えなければならないソーシャルワークコースですが、卒業時にぐんと成長したそれぞれの学生たちを送りだすのが何よりの成果だと感じています。
(文責:茨木 尚子)
**学内学会発行『Socially』25号より転載**