Rumiko K. Akashi
| 社会福祉学とはなにかへ |
専門領域およびその概要
専門領域と概要
研究テーマは国際福祉、多文化共生・多文化共創、女性の就労と子ども、ウェルビーイングです。国内外の人々がウェルビーイングを維持し、高めるためには何が必要でしょうか。開発途上国の人々、日本で暮らす外国人・外国にルーツを持つ人々、女性、子ども、高齢者など、多様な人々のウェルビーイングの探求を研究のミッションとしています。
近年の研究テーマ
- 国際福祉・国際ソーシャルワーク・多文化共創:開発途上国への支援をアウトバウンド・ソーシャルワーク、日本で暮らす外国人・外国にルーツを持つ人々への支援をインバウンド・ソーシャルワークとして捉え、研究を進めています。近年は、ロヒンギャ族、クルド人に焦点を当てた研究に従事しています。
- ウェルビーイング:女性の社会進出を推進する日本、パートタイマー率が世界でもっとも高いオランダ、女性の管理職の多いアメリカを対象に、女性のウェルビーイングとワーク・ライフ・バランス、母親の就労の子どもへの影響に関する研究に取り組んでいます。
- 開発途上国で福祉的支援のあり方について質的調査を行ってきました。今後は、開発途上国からイノベーションを起こすリバース・イノベーションについても研究していきたいと考えています。
担当授業
学部担当授業
- 福祉開発概論
- 国際福祉論2
- Social Welfare in English
- 福祉開発フィールドワーク
- 演習1
- 演習2
大学院担当授業
- 福祉開発論研究A
- 福祉開発論研究B
- 研究指導1
- 研究指導2
- 研究指導 (福祉開発研究)
※詳細はシラバスをご覧ください
担当授業での使用テキスト・参考文献
- ジャン・ジグレール著 たかおまゆみ訳 勝俣誠監訳(2003)『世界の半分が飢えるのはなぜ?』合同出版
- C.K.プラハラード(著)スカイライトコンサルティング(翻訳)(2005)『ネクスト・マーケット:「貧困層」を「顧客」に変える次世代ビジネス戦略』英知出版 ほか
研究実績
- 明石留美子(2022)「子ども、家族、働く母親の現状 ──子どもの健全な成長につながる母親の就労に向けたデータ・レビュー」『社会学・社会福祉学研究』159, 39-54.
- 川村千鶴子(編集代表)明石留美子・阿部治子・加藤承太郎・マハルザンラビ・万城目正雄・李錦純(編)(2021)『多文化共創社会への33の提言:気づき愛 Global Awareness』都政新報社
- 明石留美子(2020)「高齢期の就労:仕事の質と高齢者の雇用可能性をOECDのデータから考える」『明治学院大学社会学部付属研究所 研究所年報』51, 21-19.
- 明石留美子(2019)「母親の就労が子どもに与える影響:日本の研究で明らかにされていること」『明治学院大学社会学・社会福祉学研究』153, 1-13.
- 明石留美子(2018)「ワーキングマザーのワーク・ライフ・バランス:女性のウェルビーイングが保たれる社会へーオランダの在り方から考える」『明治学院大学社会学・社会福祉学研究』150, 21-46.
- 明石留美子(2014)「国際福祉開発フィールドワークの学習効果を学生はどのように認識するのかー国際サービスラーニングの視点から学生の学習認識を評価する」明治学院大学社会学・社会福祉学研究、143、217-235.
- Akashi, R. (2014). Toward the aging society where older adults' well-being is maintained: How social contacts affect older adults' satisfaction with life. 明治学院大学社会学・社会福祉学研究、143、61-71.
- 明石留美子(2012)「ヒアリング調査の総括」『東日本大震災における高齢者・障害者等に対する福祉支援のあり方に関する調査研究事業報告書』全国介護者支援協議会.
- 明石留美子(2010). 世界の社会福祉年鑑2010第10章, 世界銀行(World Bank), 441-462. 旬報社.
- 明石留美子(2010). ミレニアム開発目標とソーシャルワーク実践―開発途上国への国際協力における国際社会福祉の役割についての考察、ソーシャルワーク研究 36(3), 48-49.
- Akashi, R. (2009). Happiness, depressive symptoms, and sense of control among older Americans living in the community. 明治学院大学社会学・社会福祉学研究, 130, 109-135.
- Akashi, R. & Akashi H. (2008) Social work in international health and medical assistance, BioScience Trends 2(4), 155-163.
- Akashi, H., Fujita N., Akashi, R. (2006) Aid coordination mechanisms for reconstructing the health sector of post-conflict countries. Japan Medical Association Journal, 49 (7/8), 251-259.
<学会発表>
- 明石留美子(2021)「日本で暮らすロヒンギャ女性の生活課題:多文化ソーシャルワークの視点からの考察」国際開発学会第22回春季大会、東京
- Akashi, R. & Mui, A. (2012) Happiness in Old Age: A Study of Psychological Well-being Living in the Community. Gerontological Society of America 65th Annual Scientific Meeting. San Diego, U.S.A.
- Akashi, R. & Mui, A. (2012) Factors Associated with Depressive Symptoms Among the Soon-to-be-old, the Young-Old, and the Old-old. Gerontological Society of America 65th Annual Scientific Meeting. San Diego, U.S.A.
- Akashi, R., Mui, A., & Akashi, H. (2012) Three Age Group Comparison of Anxiety in Old Age. Gerontological Society of America 65th Annual Scientific Meeting. San Diego, U.S.A.
- Akashi, R. (2007) Elderly Depression and Its Associated Factors in the Domains of Physical Health, Cognitive Status, and Social Activities, Gerontological Society of America, San Francisco, U.S.A.
- Akashi, R. (2006) Association of Health, Cognitive Function, and Social Activities with Older Adults' Depression, Council of Social Work Education, Chicago, U.S.A.
- Mui, A. Kang, D., & Akashi, R. (2005) Intergenerational Exchange between Generations Among Asian American Immigrant Elder. Gerontological Society of America, Dallas, U.S.A..
- Shibusawa, T., Akashi, R., & Kang, D. (2005) Predictors of Health Services Utilization among Asian American Elders in New York City, New York University Institute of Community Health and Research, New York, U.S.A.
- Mui, A., Akashi, R., & Kang, D. (2004) Predictors of Depression among Elderly Chinese and Korean Immigrants, Gerontological Society of America, Washington, D.C., U.S.A.
プロフィール
上智大学国際学部比較文化学科卒業後、早稲田大学政治学研究科博士課程前期で国連のアフリカでの信託統治について研究しました(政治学修士号取得)。修了後 は、UNICEF、国際協力機構、世界銀行東京事務所に勤務し、西アフリカのリベリアで子どもへの支援やフィリピンで貧困緩和などの国際協力に従事しました。その後、アメリカのコロンビア大学大学院スクール・オブ・ソーシャルワークに留学し、高齢者福祉と国際福祉を学びました(理学修士号、哲学修士号、Ph.D取得)。その間、カンボジアのNGOでストリート・チルドレンの支援に携わりました。2001年に、ニューヨーク州修士号レベル・ソーシャルワーカーの免許を取得しています。Ph.D.(社会福祉学博士)。