「私の研究生活―フィールドワーカーとして生きる」と題した最終講義では、学生運動の熱気冷めやらぬ時期の卒論から始まるご研究の展開と、全体像が各地の写真とともに紹介されました。
大学院生時代から一貫して、当時新しい価値観を感じさせた新宗教に着目し、フィールドに足を運び、現地の方と密に付き合い、同じものを食べて、40年以上にわたり研究を着実に展開しているお姿には活を入れられた思いがしました。
質疑応答では、ブラジルとの関わりや、ミッション系大学で宗教社会学を教える難しさ、人生の転機など、卒業生ならではの渡辺先生のご研究とライフコースに深く結びついた質問が飛び交い、活気あふれるものとなりました。
歴代の卒業生の皆さまによって完璧に準備されたパーティーでは、各年のゼミの写真のスライドショーや、卒業生ちっちさんによる紙芝居が披露され、最後は、ほぼ全員の参加者から先生への一言が送られました。
渡辺先生は、怖い?可愛らしい?厳しい?温かい?? 様々なコメントがありましたが、すべてのコメントは、フィールドワーク先でもゼミでもファカルティでも、深く懐に入りこんで熱意あふれるコミュニケーションを重ねていらしたということを浮かび上がらせていたように感じました。
渡辺先生、長い間ありがとうございました。
さらなるご研究の発展を、社会学科一同お祈り申し上げます。
(社会学科教員 元森絵里子)