旧優生保護法による強制不妊手術の判決について朝日新聞Web記事に本学社会学部の柘植あづみ先生(学部長・教授)がコメントしています。
強制不妊判決「8合目までいって落ちた」 請求阻んだ壁(有料会員限定記事)
杉原里美、徳島慎也 山本亮介、申知仁 2019年5月29日05時00分
柘植先生コメント部分
リプロダクティブ・ライツ、改めて議論を 明治学院大学の柘植あづみ教授(医療人類学)の話
日本でも1990年代には、リプロダクティブ・ライツを施策に反映させようと検討されていた。にもかかわらず、2000年ごろから、国会などで性教育への批判や、性差別をなくそうとして使われたジェンダー・フリーという用語への反発が広がり、この言葉もほとんど使われなくなった。その結果、日本はリプロダクティブ・ライツをめぐっては国際社会から取り残された。
今回の判決は、本人の意思に関係なく、国家が子どもを産めなくするのを強制したことが個人の権利を侵害していると認めた画期的なものだ。これを機に、リプロダクティブ・ライツについて改めて話し合われることを期待する。
以上