社会福祉学科では、大学での学びのエントリーとして、1年生春学期に「アカデミックリテラシー」を開講しています。この授業では、ゼミごとの小グループに分かれ、書籍を輪読したり、テキストを要領よく整理し、発表したり、協議したりと、大学での学びに必要な「読む、書く、伝える」の基礎を習得します。
授業のテキストのテーマは「貧困」になりますが、ゴールデンウィークを利用して、吉羽先生のゼミと望月先生のゼミが合同で、有志参加によるフィールドワークを実施しました。
このフィールドワークでは、東京都千代田区のイグナチオ教会で行われている、ホームレス状態にある方々への炊き出し(4/29)と訪問活動(5/4)に、延べ5名の学生と吉羽先生・望月先生が参加しました。
参加した学生にとっては、これまでにない体験になったようです。終了後、「自分の周りには『貧困者は怠けている』とか『自己責任』という人があるが、どのように説明したらいいのか」「どうしてあのような明るい人がホームレス状態になったのか」などという感想を語っていました。なぜ公的扶助制度が十分に機能しないのか、その背景を知ろうと教員に質問を投げかける学生もありました。
このように、当事者の置かれている状況と思いを、書籍だけでなく、実際に肌身で状況と感じることで深い学びとなるのです。