佐藤ゼミでは、「現代のメディア史」をキーワードに現代社会の状況を明らかにすることを目標にしています。「現代社会と社会学の関係」について理解を深めることを基礎に、マス・メディアやSNSが現代の姿に行き着くまでにいかなる変遷をたどってきたのか研究をすすめてもらいます。「現代のメディア史」の分析の素材として、テレビ、ラジオ、Web、雑誌、マンガ、映画、ライブ、ミュージカル、演劇、ミニコミ、新聞、書籍、フリーペーパー等を選び出し、そこに描かれた社会のイメージ、あるいは社会とメディアの史的関係から現代の諸相を摘出することを目指します。
2025年度の年度テーマは、「メディア史から読む現代のしくみ」です。この年度テーマを研究するにあたり、春学期<メディアが作り出す現代の人気者研究>、秋学期<映画・テレビ番組に関する自由研究>の中から各学期1つのテーマを履修者の関心に合わせて決めてもらい、2名程度でレジュメを作り、パワーポイントを使ってゼミ内で発表してもらいます。発表は視聴覚機器を駆使して実際の映像や音声に基づいたプレゼンテーション形式で行います。自分にとってこれらのテーマがいかなる社会学的意味をもつものなのか、各自で問題意識をもってみてください。
また、就活においてグループ・ワークが重視されている現状をうけて、各学期中に、約8名ずつでグループ・ディスカッションを行います。ディスカッションのテーマは、主にマス・メディアやSNSに関するタイムリーな話題を取り上げます。
・春学期:<メディアが作り出す現代の人気者研究>:発表は平常点として評価します。
市川孝一(2002)『人気者の社会心理史』学陽書房にならい、社会学者のO・E・クラップの「社会的タイプ」という概念との関連で、現代の人気および人気者をとらえてみます。「現代の人気者」を通じたメディアの内容と影響の史的分析に関して発表してもらいます。
2024年度の採用テーマ(発表順):櫻坂46、SUPER EIGHT、嵐、山田裕貴、平井大、SixTONES、
花江夏樹、田中みな実
・秋学期:<映画・テレビ番組に関する自由研究>:発表は平常点として評価します。
各自が選んだいずれかのメディアに関する内容と影響の史的分析について発表してもらいます。
2023年度の採用テーマ(発表順):ラヴィット!、すずめの戸締り、プラダを着た悪魔、トークィーンズ、千鳥かまいたちアワー、翔んで埼玉、あのちゃんの電電電波、東京リベンジャーズ
●テキスト
・特に指定しませんが、各自で必要なテキストを随時入手して活用してもらいたいです。
●参考書の一部
・藤田真文編著(2011)『メディアの卒論 テーマ・方法・実際』ミネルヴァ書房
・市川孝一(2002)『人気者の社会心理史』学陽書房
●推薦図書の一部
・波田陽子・福間良明編著(2021)『はじめてのメディア研究-「基礎知識」から「テーマの見つけ方」まで-』(第 2 版)世界思想社
・中野美香(2018)『グループ・ディスカッション入門』ナカニシヤ出版
・宮内泰介(2013)『グループディスカッションで学ぶ社会学トレーニング』三省堂
・渡辺武達ほか編(2019)『メディア用語基本事典』(第 2 版)世界思想社
第1回 ガイダンス。自己紹介。役割分担(事務局、イベント委員、コンパ委員)。春学期の発表の順番の決定。春学期の発表内容の仮決定。
4月中は進路ガイダンスと進路相談、5月からは春学期の発表開始。
必修ですが担当教員主導ではなく、ゼミ生による自主的な企画・運営です。行き先は、交通アクセスのよい全国の都市の中からゼミ内で相談して決定します。2019年度は沖縄県那覇市、2023年度、2024年度は関西へ行きました。ゼミ合宿では行った先の魅力を伝える動画をグループごとに制作します。